2021年 7月 の投稿一覧

もうすぐお盆ですね

暑い日が続いております。

先ほどまで車のディスプレイに表示された外気温は38度。

見ているだけでも頭がクラクラしてきます。

お寺に戻り、テレビをつけるとオリンピックがこれまた熱い戦いを中継しております。

そうしてまもなく僧侶の私には暑い熱いお盆がやってまいります。

年々歳を重ねるたびに「今年の夏は越せるのだろうか?」という思いが大きくなってきました。

一昨年、師匠である父が亡くなり、今年は母親もお浄土へと旅立ちました。

両親の姿を思い起こすことが増えるたび、師匠である父が80歳を越してなおお盆のお参りに汗かきながら歩いていた姿が眼に浮かんできます。

歳老いてなお厳しい日差しの中を黙々と歩き、一軒一軒お勤めをしてゆく姿は、ただただ頭が下がります。

お互いに反対方向に向かってお参りを始め、村の中の何処かで顔を合わせればそれでお終い。

長い直線通りの向こうからニコニコしながら歩いてくる父の顔を見るたび、「この暑い中、何がそんなに嬉しいのだろう?」・・・そんなことを思いながらお参りを終えていたのが、最近になってその意味がやっと分かってきました。

父が私の姿を見つけて、「暑い中のお参りがやっと終われる」という安堵感。そしてもう息子に頼ってもいいのだという、人生の中での安堵感。

この二つの安堵感が、父をしてあれほどまでに笑顔たらしめていたのでしょう。

そんな意味で少しは親に孝行をできていたのかも知れません。

ある方が仰いました。「親孝行とは何ぞ?・・・それは親に心配をかけないことである。」

わが子を心配しない親はいないと思います。順風の時も逆風の時もその時々に心配をする。だからこそ親孝行は難しいのです。

子供の立場からすれば、せめてひと時であれ安心、安堵を与えてあげることが親孝行なのではないでしょうか。

今年も間もなくお盆がやってきます。ご両親がまだまだ元気でいらっしゃる方、寂しくももう既にお亡くなりになられた方、ご本人の前で、そしてお仏壇の前で安堵感を与えてあげてください。

そして私も早く安堵感が欲しい。

ワクチンなるもの

コロナウイルスが世間を騒がせて 早一年半と少し

国内でもようやくコロナワクチンの接種が進んできました

いろいろな国で色々なワクチンが開発され 日本は未だに輸入に頼ってはいますが 私の周りでも接種を済ませた方が増えて参りました

私のところにも ようやくワクチン接種券なるものが届いたのですが タイミングが悪すぎました

今から予約して接種をするとなると どう考えても二回目はお盆の時期にかかってしまいます 副作用のことを考えると 最初の接種は九月の上旬になるのかなぁ…

(お彼岸も考慮に入れて)

と いうことで 今私が秘かに願っているのは 注射じゃなくて飲むだけのワクチンが出来てこないかな!? ということ 早い話 注射が嫌いなだけなのですが…

私はこの夏を マスクと うがいと 手洗いで乗り切ります

考えてみれば ウイルスとワクチンは鼬ごっこのようなもので ウイルスもどんどん変化していきます

ワクチンがそうそうスピーディーに開発できないのであるなら 私たち人間がウイルスに取りつかれないようにすることが肝要で やはり日々の生活で基本を順守することが大切です

そんなことは誰でも知っていることなのですが それがなかなか守れないのが私たち人間なんですね ワクチンというものはある意味で 約束を守れない私たちの逃げ道のようなものなのかもしれません

食後に食器を洗ってくれる食洗器や ボタン一つで部屋を掃除してくれる丸い形の某掃除機といったものと 同列に扱うのは良くないことと思いますが 何故かそんな風に思えてしまうのです

まだワクチンを接種していない貴方 そしてもう接種済みで安心しきっているそこの貴方

コロナウイルスに限らず 世界には人に害をなすウイルスは山ほどいます

マスクにうがい 手洗いといった基本の衛生生活を忘れずに

そして今年もお盆が静かにやってまいります

カイ君その後

お寺に犬のカイ君がやってきて ひと月半がたちました

緊急事態宣言が出されている中を 京都の北部まで迎えに行って早ひと月半 最初の頃は 私の姿を見るだけで怯えていたのが 噓のようによく馴染んでくれています

名前がカイとなったのは 前にも申し上げたように 保護されていた所で「甲斐犬だろう」と言われていたからなのですが 我が家に来て二週間 慣れてきた処を見計らい 動物病院に連れて行くと

受付「ワンちゃんのお名前は!?」

私 「カイです」

受付「カイ君ですね!?承知しました」

私  「保護されていた所で甲斐犬だと言われてたもので」

先生「これは四国犬ですね」

私 「へっ??」

先生「名前 シコクに変えますか」

私 「いや もういいです…」

安易に名前を付けると こんなことにもなるのですね

ともかく体が大きいだけあって 運動量も半端ありません

一日二回 朝晩1時間半ほど歩きます

膝が痛いなどと言っていたのですが 最初の頃は足がパンパンになるほど歩かされ 挙句は途中に息が切れるほど走らされ クタクタになる毎日を過ごしております

と ここで気づかされました

コロナ禍の中で いかに自分が歩いていなかったかということ

ここ1年半以上 電車に乗ってのお参りはゼロ どこに行くにも車で出かけていたもので 全くと言ってよいほど歩いていなかったことになります

カイ君とお散歩に出るようになって 膝の痛みも少しずつ和らぎ 体重も体脂肪率も少し落ちてきました

「この犬はもしかすると 仏様が私に歩けと遣わされた犬なのかも…」

そんなことを考えながら 今日も私は カイと呼ばれる四国犬と散歩に出かけます

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