世間ではコロナウイルスが猛威を振るっています

心配していたことがとうとう現実になってしまいました

緊急事態宣言が発令された為 今月(4月)26日の定例布教が無くなってしまいました

4年前から4月の定例布教は 西山浄土宗の布教師様をお迎えして 本宗布教師との共演をして頂いていたのですが 昨年に続き 今年も見送らざるを得なくなってしまいました

とりわけ今年は 西山浄土宗の教学部長様が 直々にお話して頂けることとなっていたので大変楽しみにしていたのですが 来年までお預けとなってしまいました

皆様ご存じの通り わが融通念佛宗は河内と大和周辺に末寺があるだけで それほど大きな宗門ではありません

それだけに 小さな殻に閉じこもっていては大きく発展することはできず 井の中の蛙になってしまいます

今から20年ほど前 時の会長の福井邦典師が西山浄土宗のご本山を訪ねられ 交流が始まりました 当時は先方の布教研修会に参加させていただき 聴聞するだけのものだったのですが 受けた衝撃は大変なものでした

何しろ布教師の人数だけでも我々の五倍近い規模で それが全国におられるわけですから大したものです あまりに広いので 全国を四つの布教区に分け活動をしておられるとのこと

それから十年の時が過ぎ この布教研修会において 初めて融通念佛宗が一座の布教をさせてただけることになりました その最初にさせていただいたのが 実は私だったのです

はっきり申し上げて 過去においてこの時ほど緊張の極致に至ったことはありません 控えの間において出していただいたお茶を何杯おかわりしたことか

布教師として初めて人前でお話しした時にも この様な緊張はありませんでした

「この一座が失敗すれば 今後の交流が無くなるかもしれない!」

「沢田君に任せる」 会長の一言により 逃げる間もなく私に決まってしまいましたが 私の心臓が暴発するのでは…と思うくらい重責を感じていました

今となっては良き思い出ですが…

その後も順調に交流が続き 私が会長を拝命してから西山浄土宗の布教師様にも大念仏寺でお話をしていただけるようになったのです

つくづく思います

何事も段階を踏んで 細くとも長く長く続けていくことが やがては太い交流につながり 信頼関係が築かれていくのであると

今年は残念でしたが まだまだお付き合いは始まったばかり

来年こそは沢山の聴聞客をお迎えし 盛大に定例布教ができることを願ってやみません