私の好きな漫画に‘鋼の錬金術師’ という作品があります。
その中に「一(イチ)は全、全は 一(イチ)」という台詞が出てきます。

ある章で、師匠から この「一(イチ)は全、全は一(イチ)」の解釈を求められた、主人公のエドワード兄弟が、「一は俺! 全は世界!」と、自分達の思いを言葉する場面が出てきます。

「融通」の教えにも、この漫画の一場面に共通する部分があります。

「おでん」を例にとると、その中にはちくわ 大根 こんにゃく 牛すじ、たまご はんぺん 厚揚げ など… たくさんの種類の食材が入っています。

それぞれ一つ一つ、単体で食べても美味しい食材です。
でも「おでん」は、それら全てが入って初めて「おでん」になるのです。
ちくわだけでは「おでん」ではないですし、もちろんたまごだけでも「おでん」はできません。
しかも「おでん」はそれぞれの食材の味を損なうこと無くそれ以上にまで味を高めます。
もともと別々であった物が融け合って一体となること。別々の食材が融け合って「おでん」という料理をかたち作るのです。
それが「融通」のお心と重なるわけです。
一人一人の個性が集まり、社会を形成する。すなわち一人一人が尊重し合える、互いに損ない合うことの無い、融通の世界にこそ幸せがあるのではないでしょうか。