花まつり

ジングル・ベル♫ ジングル・ベル♫

毎年12月に入りますと、街中にキラキラとしたイルミネーションが輝き、クリスマスの歌が鳴り響きます。

クリスマスは何の日かご存知ですか?

そうです、イエス・キリストの誕生日ですね。

キリスト教にとって、クリスマスはとても大切な日なのです。

 

では、仏教におけるクリスマス、すなわちお釈迦様の誕生日はというと。

それが4月8日であり、「花まつり」と呼ばれています。

お釈迦様が生まれたのはルンビニ園という花園で、誕生の時に世界中が喜び、甘露の雨が降ったといわれています。

それに因んで、お釈迦様の誕生日を花まつりといい、甘露に見立てた甘茶をお釈迦様の誕生されたお姿のお像にかけるようになりました。

 

今からおよそ2500年ほど昔、インドの北、現在のネパールでお釈迦様は誕生されました。

当時、その辺りを治めていたシャカ族という部族の王子としてお生まれになりました。お生まれになってすぐに七歩あるいて右手で天を、左手で地を指差し「天上天下唯我独尊」と言われたと伝えられています。

そのまま読むと、この大宇宙でただ私だけが尊いと読んでしまいます。

この「私」を自分以外にも当てはめて下さい。自分が大切で尊いと思うのは私だけではありません。誰にとっても自分は大切で尊いのです。なので、自分と同じように他人も尊い存在であるということです。

お互いに尊び合える世界が極楽であります。

 

私たち人間には、この世に生まれてきた目的があります。

それは、六道と言われる迷いの世界を脱出し、他者を慈しみ、共に喜べる仏の世界を目指すことです。

人として生まれた我が身を尊び、仏の教えに出会えた事を喜び、皆で共々に幸せに至れますように。

天上天下唯我独尊。(明)

(撮影:脇坂実希)