夏の定例布教

夏は暑いもの、それは古より変わりがありませんが、近ごろの夏は暑いも暑い、タガが外れてしまっています。私たち布教師会は毎月26日ご本山大念佛寺にて法話会「定例布教」を開いています。

真夏の折にもたくさんの参詣者が通って下さいます。もしかすると春夏秋冬の中で夏のころが一番多いかも。

思えば日本人は真夏になるほど仏教に親しむ傾向があるようです。仏教というより、亡き人を身近に感じる、と言った方がよいのでしょうか。

真夏は生き物が息づく季節。私たちの生命が燃え盛る季節。いわば全盛期です。そんな時に亡き人に思いを馳せる、さらに言うと自らの命がやがて尽きることに思いを馳せる。なんとも不思議な感覚です。 でもそれが日本人の感性。

仏教に「無常観」と言う教えがあります。すべてのものは移ろいゆく、それを忘れるな。日本人の感性には「無常観」が流れているとされています。

人の世のかなしきうたを踊るなり

長谷川素逝さんという歌人が詠まれた句です。盆踊りの光景が綴られています。身振り手振りで踊りを舞う人たち。そこに哀しさを見る。それが日本人の感性。まさに仏教的な無常観です。

力と力が激しくぶつかり合う世界にあって、忘れてはならない感性ではないでしょうか。(丈)