聖徳太子と融通念仏

大和ご回在が奈良県「斑鳩の里」にやって来られました。

 

斑鳩の里といえば法隆寺、法隆寺といえば聖徳太子。太子は日本仏教の祖と言われるだけに各宗派と深いご縁をお持ちです。もちろん融通念佛宗にとっても大切なお方。開祖良忍上人は太子の夢のお告げによって大阪は平野を信仰の拠点とされました。現在の大念佛寺の始まりです。

 

2002年にNHKで「聖徳太子」というドラマが放送されました。こちらの太子は苦悩するひとりの人間でした。演じられたのはモッくんこと本木雅弘さん。

 

太子の「苦悩」とは何か?

 

このドラマでは太子がいかに「戦」を避けるために努力されたか、苦悩されたか、蘇我馬子との対立を軸に描かれていました。

 

蘇我馬子を演じられたのは緒形拳さん。さすがの風格でした。

 

太子が唱えられた「和を以って貴しとなす」は時代とともに様々な解釈がなされてきました。2002年に制作されたこのドラマの問いかけは今に通じるものかもしれません。

 

思えば融通念佛宗の融通には「みんな仲よう」の思いが込められています。 大和ご回在の鐘の音を、念仏の声を、聖徳太子が法隆寺の伽藍の中で、そっと聞かれているような気がしました。(丈)

(撮影:脇坂実希)