今年は例年になく寒い冬でした。
これをしたためている3月初旬
嘘のような暖かさに 「あぁ もう春がそこまで来ている…」
そんな気分にさせられています。
そして今夜、我が家の食卓に ‘ふきのとう’ の天ぷらが並びました。
お寺の庭に自然に顔を出す食材です。
例年なら2月の下旬に食べているはずの食材が、この時期にまでずれ込むということは、やはり今年は寒かったということなのでしょう。
ほろ苦い味わいは何とも形容しがたい大人の味で、お酒のあてにピッタリです。
そして今月末からは、いよいよ筍の季節。
贅沢なお話ですが、お寺の裏山に、筍がわんさか顔を出してくれるのです。毎朝6時半頃から竹林に入り、多い時で30~40本掘り出してきます。
この時期の私は、お参りに出かける前に既に体はヘロヘロ。
掘った筍は檀家のお家へ順次お配りしています。
勿論我が家でもいろんな筍料理が食卓に彩を添えてくれます。
季節を味わうという楽しみは、今の時代とても贅沢なことだと思います。
スーパーに行けば、どんな季節の野菜でも手軽に手に入れることが出来、そのことで、人間が季節季節の食材の区別すら付けられなくなってきています。
その時にしか手に入らない食材を自分で苦労して手に入れ、それを美味しくいただけるのは、本当に幸せなことです。
毎年、整骨院のお世話になりながらも、筍料理に舌鼓をうつ私は、腰の痛みを差し引いてもやはり幸せ者なのでしょう。