2019年 2月 の投稿一覧

人を見る眼

先日、ある方の御通夜に寄せていただきました
若い頃から、何かとお世話になった方で、もう御声が聴けなくなるかと思うと本当に寂しい限りです

若い頃より、様々な体験を重ねられ、直にいろいろと伺ってはいましたが、その一つ一つは独立したもので、私の中で何一つ繋がりを持っていませんでした

通夜の折、息子さんが挨拶に立たれ、改めてその体験談を、御家族から伺った時、私は自分の考えの浅さに大きな衝撃を受けたのです

「人生の物語は、その人の家族にしか見えないものがある いくら近くにいて、お話をたくさん聞いたとしても、他人には決して読み取ることのできない機微がある…」

今回、息子さんの話を伺い、私はこの方の一面しか見ていなかったことに気付かされました。一つ一つのお話が一本の糸に繋がり、この方の心の中までも見えたような気がしました
そして改めて、この方に出会えて良かったと思えました

「運心観法(うんしんかんぼう)」という言葉があります
心を運んで法を観よ 自分の「心」を観察する対象にまで持って行き、そこにあるものを心で観察しなさい という教えです。

その人がする「行い」には、一つ一つに意味がある ぼーっと見ていては、大切な何かを見落としてしまうかもしれない

勿論、簡単にできることではありません
そこには自身の人生経験や、読書、映画鑑賞といった疑似体験など、様々な事を積み重ね、自分の心に深みと広がりを与えていかなければ、相手の心を自分の中に映しだすことなどできないのですから

私たち布教師には、とても大切な言葉であり、生涯をかけて心していかなくてはならない教えなのです

研修に行って参りました

一月末日、京都は妙心寺まで布教師会の研修に行って参りました
この研修は、臨済宗妙心寺派の布教師の方々の研修会なのですが、ご縁があって、もう十年以上前から参加をさせていただいています
今回は融通念佛宗の宗務総長様、教学部長様もお越し下さり、総勢12名で参加させていただきました
毎回感じることですが、やはり大きな宗派には沢山の人脈があり、毎回お越し下さる講師の先生方も多岐にわたり、実に羨ましい限りです

今回、御二人目に講師は、はるばる東京からお越し下さり、なんでも「ためしてガッテン」や「ぶっちゃけ寺」にも出演されたことがある臨済宗のお坊様でした

講義の中で、とても印象に残る言葉がありました
「‘やりたくないな’と思う依頼は引き受けるようにしています」という言葉です
この言葉の裏には、若い頃の苦い思い出があったそうなのですが、もの事を前にして逃げずに対処して行く姿勢というものは、素晴らしいと思います

私も「やりたくないな」と思ったことは沢山あります。「どうしようか!?」と迷った揚げ句、そこから逃げたことも正直何度もあります

その結果得たものは、例えようのない後悔でした
昔のことを思い出して、くよくよしても仕方のないことですが、未だに引きずっていることもあります

「やりたくないな…」「嫌だな…」と感じる事柄に、本当はとても大切な事、今でなくてはいけない事が隠れていることもあるように思います

「この時を逃しては、二度とめぐり合うことが出来ない事」が、本当に沢山あるのです。それが「ご縁」です
どんな事にも真正面から向き合っていくことが、一度きりの人生を豊かに、そして充実したものにして行くことが出来るのだと思います
まあ最低でも「やっておけば良かった」という後悔はしなくてすみますよ!

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