今まであまり触れてはこなかったのですが、私は油揚げ(薄揚げ)が大好きです。
もちろん、こだわりがあります。・・・と、言うよりもかなり味にうるさいです。
朝食で、焼いた薄揚げが二枚もあればその日は最高の気分でスタートが切れます。
ただ、今まで私の舌に合格したお店は僅か4軒。
元々私の母親の実家の近くにあった豆腐店の味が私にとっての最高の味で、わざわざ大阪まで50枚単位で送ってもらっておりました。
残念なことに、ここの御主人が病に倒れられ、跡継ぎが無かったためお店をたたまれたのですが、その時はわざわざお手紙までいただきました。
「どんだけ食べとるねん!」と、突っ込みを入れられそうですが、困ったのはその後のこと。
このお店の味に匹敵するだけの油揚げがなかなか見つからなかったのです。
色々と探し求めたのですが、何年もかかって、ようやく数軒が見つかりました。
最近はさすがにまとめて送ってもらうことは少なくなりましたが、先日久しぶりにまとめ買いを致しました。
それはこの間寄せていただいた岐阜県は高山市でのこと。
早めに宿に着いたので、一人街中に出てお気に入りの豆腐屋さんに。
コロナ禍のため、観光客はパラパラ。開いているお店もあったのですが、それでも他のお店には見向きもせず一直線。
飛騨牛か油揚げか?
私は油揚げ!
それはさておき、油揚げといえば大豆にお水、そして揚げる時の油。
焼いた油揚げを口に入れた時にジュワッと広がる昔ながらの味がなんとも言えない幸福感を与えてくれます。
料理に手間がかかることもなく、しかも郷愁すら感じさせてくれる品というのは、現代のカップ麺や冷凍食品には決して真似のできないものであります。
これは決して今のインスタント食品がダメだということではなく、シンプルでチープなものの中にも素晴らしいものが有るのだと気付いて欲しいのです。
昔ながらの製法にこだわった食べ物が少なくなっている今こそ、この貴重なお店にもっともっと頑張ってもらいたいと思います。
お願いだからお店が無くならないでくださいね!
油揚げ 命。
・・・と、言うわけで、しばらくはご機嫌な毎日を過ごせそうです。