8月と言えば お盆 です
世間では会社も学校も皆お休み!
家族そろって里帰り、あるいはバカンスにと、日本列島は大移動の最中。
私たち僧侶は、檀家様や信者様のお宅を駆け回っております。
若い頃はさほど思わなかったのですが、最近は 特に体力の限界を感じていて、「今年は最後まで体がもつやろうか?」と、悲観的に考えてしまいます。
体だけではなく、自慢の声までもが保たなくなってきて、最近では、いつもの声量の三分の二くらいに落としてお参りをしております。
この時期、普段のお参りと違うのは、目に入るお坊様の数。
意識せずとも、信号待ちの交差点で、バイクに跨るお坊様を、必ずお見かけします。
「これだけのお坊様が、一体何処に隠れているのだろう?」
そう思うくらい、お会いする機会が増えるのです。
そして、みな一様に目が笑っていないのです。(これは私だけが思い込んでいるのか?)
「みんな大変やなぁ」
“自分だけじゃないんだ…” そう感じると、「よっ!ご同輩!お互い頑張りましょうな!」と、心の中でエールを送り、次のお宅へと向かいます。
年に一度、この荒行とも思える時期を越し、地蔵盆を迎えて、お盆の一連の行事はピリオドが打たれます。
「ああ、今年も何とかお盆が越せたぁ…」
スライム状態になった体で往く夏を思いながら、
「早よ息子に代替わりして、楽隠居しよ!」 そう心に誓うのです。
そういえば、ここ何年か毎年同じことを言ってるな。
「楽隠居」
この響きの良い言葉に勇気付けられ、今年もお盆に突入します。