人を見る眼

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先日、ある方の御通夜に寄せていただきました
若い頃から、何かとお世話になった方で、もう御声が聴けなくなるかと思うと本当に寂しい限りです

若い頃より、様々な体験を重ねられ、直にいろいろと伺ってはいましたが、その一つ一つは独立したもので、私の中で何一つ繋がりを持っていませんでした

通夜の折、息子さんが挨拶に立たれ、改めてその体験談を、御家族から伺った時、私は自分の考えの浅さに大きな衝撃を受けたのです

「人生の物語は、その人の家族にしか見えないものがある いくら近くにいて、お話をたくさん聞いたとしても、他人には決して読み取ることのできない機微がある…」

今回、息子さんの話を伺い、私はこの方の一面しか見ていなかったことに気付かされました。一つ一つのお話が一本の糸に繋がり、この方の心の中までも見えたような気がしました
そして改めて、この方に出会えて良かったと思えました

「運心観法(うんしんかんぼう)」という言葉があります
心を運んで法を観よ 自分の「心」を観察する対象にまで持って行き、そこにあるものを心で観察しなさい という教えです。

その人がする「行い」には、一つ一つに意味がある ぼーっと見ていては、大切な何かを見落としてしまうかもしれない

勿論、簡単にできることではありません
そこには自身の人生経験や、読書、映画鑑賞といった疑似体験など、様々な事を積み重ね、自分の心に深みと広がりを与えていかなければ、相手の心を自分の中に映しだすことなどできないのですから

私たち布教師には、とても大切な言葉であり、生涯をかけて心していかなくてはならない教えなのです

研修に行って参りました

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一月末日、京都は妙心寺まで布教師会の研修に行って参りました
この研修は、臨済宗妙心寺派の布教師の方々の研修会なのですが、ご縁があって、もう十年以上前から参加をさせていただいています
今回は融通念佛宗の宗務総長様、教学部長様もお越し下さり、総勢12名で参加させていただきました
毎回感じることですが、やはり大きな宗派には沢山の人脈があり、毎回お越し下さる講師の先生方も多岐にわたり、実に羨ましい限りです

今回、御二人目に講師は、はるばる東京からお越し下さり、なんでも「ためしてガッテン」や「ぶっちゃけ寺」にも出演されたことがある臨済宗のお坊様でした

講義の中で、とても印象に残る言葉がありました
「‘やりたくないな’と思う依頼は引き受けるようにしています」という言葉です
この言葉の裏には、若い頃の苦い思い出があったそうなのですが、もの事を前にして逃げずに対処して行く姿勢というものは、素晴らしいと思います

私も「やりたくないな」と思ったことは沢山あります。「どうしようか!?」と迷った揚げ句、そこから逃げたことも正直何度もあります

その結果得たものは、例えようのない後悔でした
昔のことを思い出して、くよくよしても仕方のないことですが、未だに引きずっていることもあります

「やりたくないな…」「嫌だな…」と感じる事柄に、本当はとても大切な事、今でなくてはいけない事が隠れていることもあるように思います

「この時を逃しては、二度とめぐり合うことが出来ない事」が、本当に沢山あるのです。それが「ご縁」です
どんな事にも真正面から向き合っていくことが、一度きりの人生を豊かに、そして充実したものにして行くことが出来るのだと思います
まあ最低でも「やっておけば良かった」という後悔はしなくてすみますよ!

やってしまったっ! part2

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前回の続きです。

正月にやってしまったギックリ腰。久しぶりにきついのをやってしまったため、治りがよくありません。

この間、針治療、整体など何度も受けてはみたのですが、薄皮が剥がれるようにしか治ってくれません。

そこで家内が一言。「中国整体で凄くよく効くところがあるよ!」

「行ってみましょう!」

家内が予約まで入れてくれました。よくできた嫁です。

で、行ってきました。

確かに凄かったです。のたうち回りました。脂汗が出ました。心臓が止まるかと思いました。

終わってから先生が、「あなた筋肉とてもこてる、いかいじゃなおらないまた明日も来るね、その次も来る。(筆者注:あなたの筋肉はとても固くなりすぎていて、とても一回では治りません。明日と明後日も治療に来るように。)」

確かに中国人の先生が治療しておられました。ただ、こののたうち回るような痛さをあと二回も経験しないといけないのかと思うと、これが夢であってほしいと祈りたくなりました。

ここには、他にも患者さんがおられるので、治療の最中に悲鳴を上げることも憚られます。歯を食いしばり、「ひっひっふー、ひっひっふー。」・・・ん!?何か違うなあ・・・

ともかく痛みを誤魔化すために、ありとあらゆることを試しながら治療を受けました。終わった時には、精も根も尽き果てていました。治療台から立ち上がった時も腰から下がフラフラでした。

でも、帰りには腰に巻いていたコルセットを外していました。

確かによく効きました。かなりの荒療治でしたが。

そこで反省です。

こんな体になる前にもっと健康に注意しておきましょう。・・・とは言え、私の体の状態は、長年にわたり積み重なった筋肉疲労の結果です。

内臓脂肪や血液検査に目くじらを立てているそこのあなた、筋肉にも十分に注意を払ってあげてくださいね。無理をしすぎると、治療にも痛い思いをしなければなりません。

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