その他

5月のある一日

コロナに自宅で待機を余儀なくされておられる方、いかがお過ごしでしょうか?
僧侶である私も、お参りに出かけることが減り、自宅待機ならぬ自坊待機が増えました。

こんな時に何をするのか?
私のお寺には裏に竹藪があり、春にはタケノコがわんさかと上がってきます。以前にもお話ししたかもしれませんが、三月終わりから四月の終わりにかけて、タケノコを毎朝掘りに出かけ、檀家の皆さんに配って回ります。

五月に入ると、タケノコは上がっては来るものの種類が変わり、さほど美味しいものではなくなるので、今度は折って回らなくてはなりません。
このルーティンは二日ごと、そのあいだの日には、剪定鋏をもって竹藪に入り、伸びてきたその他の木々の枝を剪定していきます。竹藪とはいっても元々普通の裏山だったところに竹が侵食してきて現在の姿になったのです。

そんな訳で、五月の私は肉体労働者。今年は何故か毛虫が多くて、気を付けながらの作業になります。先日は足下近くでガサガサと音がしたので、見るとマムシが逃げていくところでした。長靴を履いているとはいえ、咬まれなくてよかったです。

で、本日はお昼から衣替えを始めました。
今年は残念ながら万部の練り供養は無くなりましたが、本山でも毎年万部が明ければ、御回在の衣は夏衣になります。
始めたのは良いのですが、朝の間の肉体労働がたたり、衣は自分でしたものの、普段の服などは、家内にほとんどすべて丸投げしてしまいました。

ここで、新発見!
最近の防虫剤というのは種類が増えて、なんと半年に一度タンスやクローゼットにスプレーするだけで洋服を守ってくれるという優れものがあるんですね!
家庭の環境にもよるとは思いますが、めんどくさがり屋の私にとっては何とも有り難い一品であります。
そして衣替えが終わると、お盆の経木塔婆を書きはじめるという、夏に向けた準備が始まります。

こうしてみると一年間、何がしか繋がってゆくものなのですね。自宅待機でもお仕事沢山、結構疲れます。

特選ギフトカタログを巡って

最近、お祝いやお香典などのお返しにフリーチョイスのギフトカタログをいただくことが増えてきました。
あのカタログを開くときのワクワク感というものは堪えられません。
何を注文しようか!? どんな品があるんだろう!?
ページをめくる度に夢が広がります。
基本的に、我が家は食べ物系。

「カニが良い!」
「いや、ここはお肉でしょう。」
「ソーセージも捨て難い。」
「こっちは神戸牛があるよ!」
夢が広がり、やがては家族の中でバトルが始まります。

普段、自腹で美味しいお肉など買うことが無く、お財布と体に良いからと、お肉と言えば鶏肉に傾きがちな我が家に(すみません、お坊さんでもお肉はいただくこともあります)降って湧いた贅沢。
バトルを制してハガキに注文の品を書き込み、ハガキを投函してからの待ち遠しい日々。

…そんなことを書いてくると「普段どんな食生活をしているのか!?」と思われるかも知れませんが、ここで申し上げたいことは、ささやかなことに喜びを感じるということが、生活を明るく夢のあるものに変えていけるという事なんです。

コロナという目に見えないものに怯え、家の中で小さくなっている昨今。私たちは身近にあるものの中に幸せを見つけていくことが大切なのではないでしょうか。

仏教には「知足」という教えがあります。足ることを知るという教えは、「欲をかかずに我慢しなさい。」という意味もありますが、むしろ「自分の周りには気付かない沢山の幸せがあるんですよ。そして、そのことにしっかり気付いていきなさい。」ということなのです。

こんなご時世だからこそ、日々の幸せ探しをしていこうじゃないですか。

頑張れ!インド料理のお店

最近、私のお寺から車で五分くらい(歩いても20分位)のところに美味しいインド料理のお店が出来ました。
家内が興味津々で、先日(といっても3月下旬)二人で偵察がてら食事をしてきました。
味は期待通りで、とっても美味しかったです。大きな焼きたてのナンがgood!
インド人の方が経営してるみたいで、辛さも何段階かで選べます。

二人して十分に満足して帰宅しました。
ところが、コロナウイルス感染拡大を防ぐため、不要不急の外出は控えようとのお達しで、ここのところお店の前を車で通っても、お客さんがあまり入っておられない様子。
食べに入りたいのはやまやまですが、衣姿では少々目立ちすぎるので、涎を飲み込みながらそのまま通り過ぎています。

それを聞いた家内は「せっかく出来たばかりのお店が閉店になったら悲しすぎる!」などと、今月に入ってからお持ち帰りで注文をするようになりました。

何にしても、コロナウイルスのお陰で、世界中が活動を停止してしまったような昨今、自重することも勿論大事ではありますが、それでも頑張っている方々を何とか応援したいものです。

ささやかではありますが、我が家はカレーを食べて貢献いたします。
追伸 このお店のタンドリーチキンはスパイスがよく効いて旨いです!

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